二刀流の医師「ダブルボードの救急医」

大分県立病院ニュース

2024年12月24日

医師のダブルボードとは

 「ダブルボード」とは、1人の医師が日本専門医機構の定めた19の基本領域の中から2つの異なる専門医資格を取得することです。例えば、救急科専門医が外科専門医を取得すると、救急科と外科専門医のダブルボードとなります。
 救急科担当医が救急科専門医を取得し、他科のダブルボードを取得することは、救急医としての裁量を広げ、専門領域の疾患に深く治療介入することで、より高度で質の高い医療に貢献できる可能性があります。

ダブルボード資格を持つ医師が支える信頼の医療

 当センターには高度な知識と経験を持つ救急科専門医が複数在籍しており、救急医療の最前線に立つ専門医として複雑なケースにも適切に対応し、患者さんの回復に向けた最善の治療を行っています。
 また、外科や小児科などの専門医資格を有するダブルボード医師もいるので、外科の緊急手術や小児の救急対応はもとより、その後の治療にも携わっていくことで、より安全で安心な医療を提供することができます。

ダブルボードを選択する仲間を増やす

 救急医療を充実するためには、それを担う人材の確保、育成が不可欠です。今後の大分県の医療を支える医学生や若手医師への情報提供、ダブルボード医師の魅力・やりがいを伝えることが大切です。
 昨年の救急医学会で「救急科・外科医師」の立場で発表しましたが、多くの若手外科医に興味を持ってもらえました。ダブルボードを選択する医師の広がりを期待しています。

(救命救急センター 副部長 寺師 貴啓)

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