「胎児心臓超音波検査」を知っていますか
大分県立病院ニュース
2025年03月26日
当院の新生児病棟(NICU・GCU)には「先天性心疾患」の赤ちゃんも入院します。「先天性心疾患」とは生まれつきの心臓の病気で、100人に1人の割合で発生しますが、生まれてすぐに新生児病棟に入院して治療が必要な赤ちゃんも少なくありません。
またこのような心臓病は手術が必要なことも多いのですが、大分県内ではこどもの心臓外科手術ができないので、県外に赤ちゃんを救急搬送しなければならず、生まれてすぐの緊急入院や、遠方の病院へさらに転院搬送になることは、赤ちゃんへの負担が大きいのみならず、ご家族は赤ちゃんと離れ離れになってしまい精神的負担も大きくなります。
最近は、お母さんのお腹を通して、超音波検査で胎児の心臓の病気を調べることができ、ご家族も私達医療スタッフも、赤ちゃんが生まれる前から治療の準備ができることが増えてきました。
当院の総合周産期母子医療センターでは新生児・小児の心臓専門医と産科医が協力して「胎児心臓超音波検査」をおこなっており、病気によっては、生まれる前から手術をしてもらう病院と連携し、特に生まれてすぐに手術が必要になることが予想される場合は生まれる前に紹介し、出産から生まれた後の治療までお願いすることもおこなっています。
「胎児心臓超音波検査」を通して、大分県で生まれる赤ちゃんとご家族をサポートします。
「胎児心臓超音波検査」を通して、大分県で生まれる赤ちゃんとご家族をサポートします。
(第一新生児科部長 森鼻 栄治)