長時間ビデオ脳波モニタリングのすすめ

大分県立病院ニュース

2022年10月28日

 脳波検査は脳の電気活動を調べる検査です。頭皮に直径10㎜の電極を複数装着し安静臥床して行う、痛みを伴わない検査です。てんかんを正しく診断することを目的に行うことが多いですが、年齢相応の脳活動が行われているかどうか、睡眠の質はどうかなど正常な脳機能を評価する検査でもあります。

 通常の脳波検査は外来で1時間程度ですが、いつ起きるかわからないてんかん発作を狙う場合は、入院の上病棟で長時間ビデオ脳波モニタリングを行います。長時間ビデオモニタリングは、電極を装着した状態で半日~最大5日間くらい脳波をずっと取り続ける検査です。外来で行う脳波検査では捉えられない稀な異常波やてんかん発作を記録する(図)ことが目的です。

 動画と脳波を同時に記録することで、発作がてんかん発作かどうか、てんかん発作ならばどんな発作か、正確な診断をすることで、適正な薬物療法、手術療法の選択につながります。正常なこどもの動きでもてんかん発作と紛らわしいことがあるので、長時間ビデオモニタリングの結果は正常な動きの診断にも重宝します。
 お子さんの動きが気になるときは、気軽にご相談ください。

(小児科 副部長 岡成 和夫)

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