陥入爪と巻き爪のお話

大分県立病院ニュース

2024年08月30日

 陥入爪 ingrown nail    

爪(爪甲)の角が皮膚に食い込んでいる状態。爪によって皮膚が傷つき、感染して腫れる、膿が出る、痛いなどの症状を伴うことがある。

<原因>
・深爪(爪の切りすぎ)
・窮屈な靴
など

<予防>
①爪を伸ばす:爪の先端が指の先端を超えることが重要
②足に合わない靴を履かない

<治療>
①ガター法
・食い込んでいる爪の下に板を敷いて、爪が皮膚に食い込まないようにする方法
・2~3か月程度、爪が伸びるまで行う
②フェノール法(手術)
・食い込んでいる部分の爪を除去し、爪母(爪の生えてくる根元)を薬品で焼灼し、その部分の爪が生えてこないようにする
・爪の幅が狭くなる
・1~1.5か月程度、傷の処置が必要
など

 巻き爪 pincer nail      

爪(爪甲)の先端が丸くなり、爪床(爪がのっている部分)を挟み込んでいる状態。

<原因>
・不明(窮屈な靴やハイヒールなどがいわれている)
・まれに爪下外骨腫や爪甲下角質増殖
など

<予防>
足に合わない靴を履かない

<治療>
①ワイヤー法(自費診療)
・形状記憶ワイヤーを用いて爪の弯曲(丸まり)を矯正する方法
・2~3か月程度かけて矯正する。爪が伸びたら、入れ替える。
・外すと後戻りすることがある
②爪床形成術(手術)
・爪(爪甲)を除去し、変形した爪床の形状を整える方法
・爪は4~6か月程度で生えてくる
・2~3週間程度、傷の処置が必要
など

大分県立病院形成外科では、上記治療を中心に、個々の症例に合った治療を提案しています。

(形成外科 部長 加藤 愛子)

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