内視鏡検査で使用する鎮静剤・鎮痛剤について
大分県立病院ニュース
2024年09月30日
上部内視鏡検査(胃カメラ)や全大腸内視鏡検査(大腸カメラ)をはじめとした内視鏡検査において、処置中の苦痛軽減、精神的不安軽減、安静維持を目的として適切な量の鎮静剤や鎮痛剤を用います。大分県立病院内視鏡科の行動指針である「安全・快適・正確な内視鏡診察」を行う上で、今や鎮静剤・鎮痛剤の使用は欠かせないものとなっています。
鎮静とは、投薬によって意識レベルの低下を引き起こすものです。検査や処置の内容によっては鎮痛剤を併用することもあります。なお、鎮静剤や鎮痛剤を使用された場合は1時間程度の安静経過観察の後、完全に覚醒してから帰宅していただく体制をとっています。
2020年に日本消化器内視鏡学会から「内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン(第2版)」が刊行されました。このガイドラインの内容を参考にしながら個々の患者さんの希望、年齢や基礎疾患、医師の裁量権などによって柔軟に対応をしています。
当院で内視鏡検査や内視鏡治療を予定されている方につきましては、鎮静剤や鎮痛剤のことで何かご不明な点があれば事前におたずねください。
(内視鏡科 副部長 小野 英樹)