先輩からのメッセージ
ベテランナース
看護はどこまでも追求できる仕事。
だから頑張れる!
加茂 りさ(かも りさ)
所属:新生児病棟(GCU、NICU)
看護師歴:23年(2020年2月現在)
県病を選んだ理由
看護師として、人間として助け、助けられて
私が入職した1997年、今では若手ナースも増えましたが、県病ナースの平均年齢は42歳。当時、看護は大変な仕事というイメージがありましたが、私は人の役に立った時に、シンプルに「嬉しい!」と思うタイプで、その喜びを感じられる仕事がしたいと看護師になりました。ですが、21年の勤務のなかでずっと順調だったわけではありませんでした。各診療科でキャリアを積んで8年目の2005年、周産期センターに異動しました。当時立ち上がったばかりの周産期センターでは、すべてが初めてのことばかりで、まるで新人のような境地になり、自信を失ったことがありました。その時、助けてくれたのが、同じ苦しい思いを経て異動を経験した同僚やNICU経験豊富な先輩たちです。今、ベテランと呼ばれる立場になって、初めてナースとしても人間としても大先輩の気持ちがわかります。
県病の特徴
先輩から後輩への引き継ぎ、教育体制が万全!
県病は長年働くナースが多く、年齢層の幅広さが特徴です。技術はもちろん、先輩が後輩の人間的成長をサポートする雰囲気が根付いているからなんですね。新人の頃、ベテランナースに言われたことを、今、私が新人に言っています。「もう体力ないから、もし倒れたら面倒みてよ」って(笑)。時代の流れに合わせ、新しいこともどんどん受け容れなくてはいけません。自分が若い時と今の若いナースの教育体制の違いや、ジェネレーションギャップに悩むこともあります。今、副師長として現場での看護のほか、管理業務と人材育成を担当していますが、毎日が試行錯誤の連続ですね。でも教育体制が整っていること、何でも周囲に相談できるという雰囲気が、あらゆる課題を解決する為の大きな受け皿になっていると思います。
県病の魅力
〝チーム医療〟の大切さ、重要さを実感できる
看護は見返りのある仕事じゃありません。新生児科は命が生まれ、初めて直面する困難を乗り越えられるようお手伝いする場所。「母体で危険な状態にあった赤ちゃんを救命できた」「次はできるだけ障がいの残らないようなケアを」「その次は赤ちゃんが成長して社会で立派に働けるようなケアを…」と理想はどこまでも広がります。自分のこうあってほしいという思いと、患者である赤ちゃんのご家族の思いとは違うし、正解はわかりません。看護はどこまで追求してもこれで満足だという答えが出ない仕事。だからこそ「赤ちゃんとご家族にもっとより良いケアを」というあたりまえの着地点に向け、どこまでも頑張れるんです。それは一人では決してできないこと。いろんなタイプのナース、医師がいますが、方法は違っても目指すゴール「少しでも患者さんを良くしたい」という思いは一緒。毎日、とことんスタッフと話し合いながら、チーム医療の大切さ、重要さを実感しています。
メッセージ/目標
今の自分を認めることが、次の成長につながる
私が自信を失った時、解決へと導いた方法は〝自己受容〟でした。できない自分を認める…なぜできないかと落ち込むんではなく、今の自分を認め、ステップアップに励めばいいこと。今の若い世代は思い描く理想の枠を外れることを怖がり、一歩足を踏み出せない傾向にある気がします。キャリアステージを描くのも重要ですが、まず目の前のことに思いきり取り組んでほしいですね。結果は大事ですが、どんな経験も結果も必ず後から力になりますから。私はオンとオフはきっちり分け、オフでは普通のお母さん。確かに仕事はキツいですよ。でも自分が持つ知識や技術を仕事として提供できる場=県病があり、オフの時は人生を楽しむことができるってとても幸せなことだと感じています。