専門性とチーム医療

専門看護師・認定看護師

副院長兼看護部長からのメッセージ

大分の県民医療を支える県立の基幹病院の看護部長として、病院運営に携わっています。組織は「ひと」で成り立ちます。

専門看護師や認定看護師、当院独自の認定制度の県病専門看護師など高い専門性をもつ人財を活用し、質の高い医療サービスの提供に寄与できるよう取り組んでいます。

専門看護師・認定看護師一覧【2024年6月現在】

当院には、様々な分野の専門看護師、認定看護師がおります。
各分野で、院内のスタッフ・地域の関係機関の皆様と協働しながら、看護ケアの質の向上を目的として活動しています。

専門看護師
分野 氏名
小児看護 品川 陽子
がん看護 小畑 絹代
菅原 真由美
川野 京子
吉見 千絵
精神看護 村上 晶代
認定看護師
分野 氏名
皮膚・排泄ケア 宮成 美弥
津崎 郁美
集中ケア 小川 央
緩和ケア 谷口 由美
手術看護 村上 智子
がん化学療法看護 東田 直子
後藤 夕里江
がん性疼痛看護 川野 京子
がん放射線療法看護 山本 美佐子
乳がん看護 加藤 奈穂子
摂食・嚥下障害看護 植田 佳美
摂食嚥下障害看護 秋吉 つかさ
感染管理 白石 智子
新生児集中ケア 深井 昌子
慢性心不全看護 佐藤 寛子
認知症看護 佐藤 容子
長野 恭子
糖尿病看護 田中 瑞奈

専門看護師・認定看護師からのメッセージ

小児看護専門看護師

品川 陽子

外来・病棟問わず、医療を要するこども達とご家族の看護を担当します。
「こどもにとっての最善の利益」を考えながら、院内外の支援者(医師、看護師、保健師、訪問看護師、在宅医、ヘルパー、相談支援専門員、療育・教育機関、行政など)と協力して療養生活を支援しています。
こども達とご家族ができる限り安心して暮らせ、その子なりのペースでよりよく発達できることを目指して、今後も努めていきたいです。

がん看護専門看護師

小畑 絹代

がん医療におけるインフォームド・コンセントや化学療法の副作用、療養上の気がかりなどについて、患者さんやご家族、看護スタッフへのサポートを心がけて行っています。
また、患者さんやご家族が、必要な支援が受けられるように、医師や多職種と協働しています。
今後も自己研鑽を積み、患者さんやご家族、医療従事者から活用してもらえるように努力したいと思います。

がん看護専門看護師

菅原 真由美

外来・病棟を問わず、全てのがん患者さんとご家族を支援します。

医師からの説明を一緒に聞いたり、困っていることや悩んでいることについて話し合ったりしながら、患者さんが望む生活を共に考えます。また、患者さんとご家族にとっての様々なつらさを軽くし、穏やかで安心した日々を過ごせるよう、他の職種との調整を行い連携していきます。

そして、患者さんご自身の人生における大切な出来事について、納得して決めていけるよう、その時々に応じた援助を行います。

がん看護専門看護師・がん性疼痛看護認定看護師

川野 京子

がんという病気は、いたみやだるさ、気分の落ち込み、仕事や生活のなやみなど、様々なつらさをもたらすと言われています。患者さんとご家族が希望される生活を送ることができるように、からだや気持ちのつらさをやわらげたり、困っていることが解決にむかうようサポートさせていただくことが私の目標です。

がん相談支援センターの相談員として活動しておりますので、がんの治療や検査、生活する上でのなやみなど、お気軽にご相談ください。

がん看護専門看護師

吉見 千絵

がん患者さんとご家族が、病気とともに日常生活を自分らしく生きることをサポートしています。

患者さんやご家族は、がん診断時や再発時など悪い知らせを受けると動揺し、自分にとって最善の治療や療養場所を決められないことがあります。そのため、医師の説明に同席し、説明内容の受け止めの確認や情報提供等を行い、治療や療養場所を決められるよう支援しています。また、他職種と協働して、がんの症状や治療の副作用による症状の改善や、仕事や生活についての相談をがん看護外来でうけています。

精神看護専門看護師

村上 晶代

精神医療センターに入院中の患者さんのケアと、リエゾンチームの一員として一般病棟に入院中の精神症状のある患者さんへのケアを行っています。
こころが不調だと体に症状がでたり、体の症状からこころが不調になることがあります。
こころや体が不調な時は、解決に向けた方法を考えることや、意思決定することが難しくなります。
そのため、一緒にこころを見つめて、自分の力で解決方法を考えることができるよう、セルフケア支援に取り組んでいます。
患者さん・ご家族のみならず、医療スタッフの相談も受けています。いつでもご相談下さい。

皮膚・排泄ケア認定看護師

宮成 美弥

床ずれなどの傷ケア、ストーマケアや排泄ケアを専門とする看護師で、患者さん・ご家族の相談に応じて、スキンケアや自己管理の指導をさせていただきます。
それぞれのケアは医師、看護師、栄養士、理学療法士などと連携をとりつつ行っています。特に排泄は人間の基本的ニーズであり、尿漏れなど社会生活を制限する障がいに対して、苦痛を取り除き、人としての尊厳を保ち、生きる意欲を取り戻すことを目的に支援しています。

皮膚・排泄ケア認定看護師

津崎 郁弥

皮膚・排泄ケアの専門性は、ストーマケアを基盤として始まり、創傷ケアや失禁ケアと拡大していきました。排泄障害がある患者さんに、安心して自宅で生活できるよう、ストーマセルフケアの獲得や排尿自立を目指した指導をスタッフとともに支援していきたいと考えています。また、褥瘡では褥瘡予防の個別的ケアの提案や実践をしていきたいと思います。褥瘡回診チーム・排尿ケアチームを中心としたチーム医療の中で、患者さんの生活を考え、より良い支援ができるように活動していきたいと思います。『皮膚排泄ケアの学習会がしたい』『患者さんのケアで悩んでいる』点などありましたら、いつでもご相談ください。

クリティカル特定認定看護師

小川 央

重篤な病気や侵襲度の高い手術、突然の事故などにより、集中治療が必要なほど生命の危機的状態にある患者さんが元気な時の状態にいち早く戻れるよう、看護スタッフと共に患者さんの状態に合わせた援助を考え実践しています。また、そのような患者さんやご家族が抱える不安や心配が解決できるよう、医師など他職種と連携を図り支援をおこなっています。

緩和ケア認定看護師

谷口 由美

緩和ケアは、がんに伴う苦痛症状を「からだ」「こころ」「生活」の視点で緩和し、患者さんやご家族の充実した生活やその人らしさ(QOL)を向上させることを目的として行なわれるケアです。 当院でも、早期からの緩和ケアの実践を目標に、患者さんとご家族を中心としたチーム医療(主治医・緩和ケア医師・看護師・薬剤師・栄養士・医療相談員)を提供できるよう活動しています。患者さんやご家族のさまざまな苦痛症状への対応やコミュニケーションを行ない、「からだ」「こころ」「生活」上の困りごとを一つでも「かんわ」できるよう取り組んでいきます。

手術看護認定看護師

村上 智子

私は手術室に勤務し、患者さんの手術・麻酔侵襲が最小限になるように日々の実践に取り組んでいます。また、手術室看護師や病棟看護師に対する指導やコンサルテーション活動を行い、部署内外での看護の質向上に向けてスタッフと取り組んでいます。
当院では、2008年度より第3次救急が開始され、より高度な医療を必要とする患者さんが増え、緊急手術件数も増加しています。そんな中で、より安全で安楽な医療・看護をスタッフと共に提供できるように、今後も実践・指導・相談の役割を果たしていきたいと思います。

がん化学療法看護認定看護師

東田 直子

がん化学療法を受ける患者さんやご家族の方が、安心して治療を受けられるようにサポートします。治療中の副作用症状や体調についてお聞きし、症状がやわらぐように対処方法を一緒に考えていきます。また、抗がん剤の安全な投与や治療方針を選択するときのサポートなどについても対応していきます。

がん化学療法看護認定看護師

後藤 夕里江

がん化学療法を受ける患者さんやご家族が納得した治療を選択し、継続していけるよう、症状緩和や療養上の支援を一緒に考えていきます。また、不安や気がかり、希望に寄り添いながら必要とされる身近な存在でありたいと思っています。

がん放射線療法看護認定看護師

山本 美佐子

近年、放射線治療を受けるがん患者さんは増えています。
病気を治したり、症状をやわらげるためには、毎日少しずつ放射線をあてるので、治療には数日~2か月近くもかかります。
治療を受ける間、少しでも不安や痛みがないように患者さんやご家族のお話を聞きながら丁寧な対応を心がけて援助していきます。
放射線の影響や副作用など、不安や疑問がありましたらお気軽に声をかけて下さい。

乳がん看護認定看護師

加藤 奈穂子

乳がん治療には手術療法、化学療法、放射線療法、ホルモン療法など多くの治療方法があり、治療期間も長く、がんと共に歩んでいく期間も長期にわたります。乳がんの患者さんは年々増え続けており、若年化も進んでいます。そのため乳がんの患者さんは乳房を全摘するのか、卵巣機能を抑制する治療を行なうかなど、妊孕性(子どもを持つのか持たないのか)やボディイメージの変容についての悩みもたくさん抱えています。治療選択や今後の治療についてなど、患者さんが抱えている多くの悩みを一緒に考えていきたいと思っています。

摂食・嚥下障害看護認定看護師

植田 佳美

「食べる」ことは、人間の基本的欲求の一つであり、生きていくために欠かすことのできない行為です。
さらに、食事の場面は人と人とのコミュニケーションの場でもあります。
一人でも多くの患者さんの「安全でおいしく楽しく食べる」ことを支えていきたいと思っております。
また、栄養サポートチームの一員として、医師や栄養士など様々な職種のメンバーと協働して患者さんを支えられるように活動しています。

摂食嚥下障害看護認定看護師

秋吉 つかさ

「食べる」という行為は私たちの生活においてとても大切な意味を持ちます。摂食嚥下障害は肺炎、窒息、低栄養、脱水など生命の危機に直結し、食べる楽しみを失うという生活の質(QOL)を低下させる危険性もあります。
患者さんの「食べたい」という思いに寄り添い、スタッフと共に窒息や誤嚥のリスク管理しながら「安全で楽しい食事」を目指し、個々に合わせた食事形態や栄養摂取のスタイルが確立できるように支援します。また栄養サポートチームのメンバーとして、チームワークを活かし、栄養の面からも疾患と向き合い、患者さんのQOL向上に向けてサポートしていきます。 

感染管理認定看護師

白石 智子

感染症にはインフルエンザやノロウイルスといった一度は耳にしたことがあるものから、薬剤耐性菌など聞き慣れないものまで様々な種類があります。これらに適切に対応するため、感染管理の活動では、感染対策に関連した相談対応、部署の対策状況を確認するラウンド、病原菌検出件数の把握、研修会の開催、行政機関とのカンファレンス、マニュアルや備品の整備などを行っています。また、難しい事例に関しては多部門で構成された感染対策チームで対応するようにしています。
感染症は仮に発生したとしても拡大させないことが重要です。患者さんが安心して治療に専念できるように、常に感染対策を改善していき環境を整えたいと思います。

新生児集中ケア認定看護師

深井 昌子

新生児集中ケアは、早産児や疾患を持った新生児とその家族を対象としています。出生前の母体情報から予測して、出生直後の呼吸や循環を整える看護だけではなく、言語的な訴えのない新生児のサインを読み取り、発達を促すための看護を実践しています。また、NICUに新生児が入院することで危機的な心理状態に陥りやすい家族を支援します。

慢性心不全看護認定看護師

佐藤 寛子

高齢化社会と生活習慣病の増加により、心不全患者さんは増加傾向にあります。慢性心不全は増悪を繰り返し悪化していく特徴を持っています。心不全患者さんが症状の悪化なく日常生活を送るためには、患者さん自身が治療に参加し生活を調整していく必要があります。
患者さんやご家族が心不全と上手く付き合いながら、「その人らしく」生活していく方法を一緒に考えていきたいと思います。

認知症看護認定看護師

佐藤 容子

超高齢化社会となり、当院でも高齢者や認知症の方が治療のために入院することが増えています。高齢者や認知症の方では入院による環境の変化や治療がストレスになり、一時的な混乱を引き起こしやすくなります。安心して治療が受けられるように、病棟のスタッフや多職種と連携を取りながら、その方にとって良いケアができるように努めていきたいと考えています。認知症は、その人らしさや今できることは何かを見つけ出すことで、症状が軽減することもあります。心配なことや困ったことがありましたら、ご相談ください。

認知症看護認定看護師

長野恭子

病気や怪我で入院した認知症の方は、痛みや入院という環境変化によって困惑したり混乱したりし、必要な治療やケアを受けることが難しくなる場合があります。認知症の方が表現されるさまざまな症状や行動には、必ずその人なりの意味があります。周囲の環境や大切な人、物、習慣など、その人の生き方に着目するとケアの糸口が見つけられることもあります。認知症の方が安心・安全に治療やケアを受けることのできる環境について、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

糖尿病看護認定看護師

田中 瑞奈

糖尿病は完治することはありませんが、治療を継続し、糖尿病と上手に付き合っていくコツを知ることができれば合併症の進行を抑えることができます。

患者さんが、これまで大切にされてきたライフスタイルや価値観を尊重しながら、今抱えている悩みや不安を伺い、生活の中に治療を取り入れる方法を、医師や多職種と連携しながら、一緒に考えさせていただきます。糖尿病の療養に関する疑問や不安、困っていることがあれば、遠慮なく声をかけて下さい。

定例会議

2か月に1回、メンバーの活動報告や活動上の悩みの相談、コンサルテーション事例の検討等を行い、情報交換・ディスカッションしています。

 

スキルアップセミナー・地域公開研修

院内外の看護師を対象に、専門看護師・認定看護師が協力して研修を開催しています。
テーマは、社会的なニーズ等を参考に、検討・決定しています。

研修実施状況

日程は、テーマに応じて半日~1日コースとし、まず[講義]で「基礎となる知識」や「最新のトピックス」等確認した上で、[事例検討][演習・ロールプレイ]等を行います。
看護を担う仲間同士が集い、「明日からのケアに活かせる研修」を心がけています。

参加者の状況

県内全域(例:大分市、別府市、中津市、日田市、佐伯市など)から、病院看護師、訪問看護師の方をはじめ、テーマに応じて理学療法士の方など多くの方にご参加いただいております。

研修テーマ

2023年

○「呼吸のアセスメント ~基礎から学び、実践に活かす~」

2022年

○「地域で生活する認知機能低下のある高齢者ケア ~コミュニケーションと糖尿病と皮膚~」

2021年

○「地域で生活する認知機能低下のある高齢者のケア ~コミュニケーションと食と皮膚~」

2020年

新型コロナウイルス感染対策のため中止

2019年

○「地域で生活する高齢者を支援するケア」

○「重症心身障害児のけいれん」

○「ELNEC-Jコアカリキュラム看護師教育プログラム」」(3月開催予定)

2018年

○「ELNEC-Jコアカリキュラム看護師教育プログラム」

○「医療的ケアが必要な子どもの栄養管理」

2017年

○「がん看護」
  意思決定支援とコミュニケーション技術に関する講義、ロールプレイ

○「非がん患者の緩和ケア ~心不全症例を通して考える~」

○「周産期の家族支援 ~ハイリスク新生児の家族支援に焦点を当てて~」

○「在宅医療を要する子どもの呼吸ケア」

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