ご意見箱に対する回答
ご意見箱に対する回答
やわらか食はどのような食形態の方に向けて作られているのでしょうか?嚥下機能がどれくらいの方向けなのでしょうか?どれくらいの機能の方が食べるのを想定して作られているのかを知りたいです。例えば、朝食のオムレツや卵焼きの形状とお昼の主菜のやわらかい魚や肉の形状がかけ離れているので、お昼のやわらかい主菜の形状がちょうど良い人には朝食のおかずは食べられません。例で書きましたが、昼や夜の主菜や副菜でもやわらかめではあるが、嚥下の事を考えると?なメニューがあります。
2023年07月25日
食事について
この度は、食事形態に関する貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
当院では、誤嚥(ごえん)や窒息のリスクがある方に、咀嚼(そしゃく)・嚥下機能に対応した食種を何種類かご用意しています。「やわらか食」は、日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2021 コード4を参考に、噛むことが難しい方や軽度の嚥下障害がある方用として、舌や歯ぐきでつぶせるやわらかさ、くっつきにくく滑りのよいなめらかさ、ばらけずぱさつかないまとまりのよさに配慮した、スプーンで切れる程度の硬さの食事です。おかずは、全粥食(軟菜)を基本に、圧力鍋の使用、長時間加熱、介護食用の特殊なやわらかい素材の食品の使用、二度挽きのミンチの使用、酵素剤を用いて肉を軟らかくするなどしてできるだけ手作りしていますが、一部、特に朝は既製品の卵焼きなども取り入れています。学会分類の考え方では、「コード番号と嚥下の難易度は全ての症例で一致するものではない、食材・料理によっては嚥下の難易度は異なるものである、常に1食全てが一つのコードの食品に統一されている必要はない」ということがあり、形態のバラツキはあるものとして献立を作成しています。
今回、実際にやわらか食を召し上がり、食べにくいものがあったということではないように読み取れますが、もしあった場合は、食種をよりなめらかなものに変更する(形態を下げる)、まとまりをよくするために「とろみあん」をかけるなど個別に調整しますので、噛めない、飲み込みにくいというようなことがありましたら、看護師等身近なスタッフに遠慮なくお声がけください。スタッフ側も、入院時に食事に関する聞き取りを行ったり、誤嚥や窒息のリスクがある方に対しては食事時に見守り・介助なども行なっていますが、病気そのものや、手術など治療の影響により咀嚼・嚥下機能が低下することもありますので、今後も、注意して対応させていただきたいと思います。
このような説明ができていなかったため、ご不安に思われたこと、大変申し訳ありませんでした。
今後、スタッフや患者さまへ周知していきたいと思います。